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講談社やら集英社やらのライトノベル作家みみとミミの物書きブログ
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 飛ばしにくい球と打ちにくい球は異なる。
 違いは簡単だ、飛ばしにくい球は飛距離が出ないのに対して打ちにくい球はそもそもバットに当たらない。
 では、打ちにくい球とはなんだろうか?
 ノビのある速球? キレのいい変化球? それらもだ。
 しかし、本当に高いレベルになってくると、多少速い球だろうと曲がる変化球だろうと『バットに当てる』ことまではできるようになってくる。
 そういう意味で、ひなたの球は最悪に近いほど――打ちにくい球だった。
「空振り……?」
「――っ!」
 ぽかん、とした顔を見せるひなた。
「次の球来ぉい!」
「え、あ、うん」
 ごくり、と生唾を呑む。
 だまされたわけじゃあない。
 十分考慮していた球だった。
 ただ想定を大幅に超えていただけで。
 ひなたが構える。
 振り被り、十分に力の入る投球フォーム。だが――それはフェイクの可能性を秘めている。
「くっ、またか!」
 待って待って待って――ギリギリでカット。
 打ちにくい。
 かつて経験したことがないほどの、打ちにくい球。
「次、最後だ! 来い、相模ひなた!」
 正体は、超スローボール。
 百四十キロを想定したスイングコースに放たれる、速度差六十キロの緩やかな球。
 最も打ちにくいのは、恐ろしく速度差のある球を持っているピッチャー。
「よ、よくわからないけど、あたしにはあんたを抑えられる可能性があるみたいね」 
 ツーナッシングからの最後の一球が、ひなたの腕から放たれた。
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