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講談社やら集英社やらのライトノベル作家みみとミミの物書きブログ
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 目が覚めたら女の子になっていた。
 あと、妙に力が湧くし何か放てそうな感覚もある。
 ついでに、周りに神官っぽい人たちがうじゃうじゃいて、足元が魔法陣。

「勇者殿じゃ! 勇者殿がいらしたぞ!」
 お爺ちゃん、これは拉致といいます。
「ふぅむ……伝承の通り、少女のごとき姿じゃが、底知れぬ魔力を感じるわい……」
 ああ、やっぱりこれは魔力なんですか。
「さて、神官見習い諸君――」


「――どうしよう?」


 お?
「想定外ですね」
「まさか本当に召喚されるとは」
「おい、誰だよ古本のしおり代わりになってたから偽者だって言ったやつ」
「ばっか、そんなことより今日の夕飯ちゃんとおごれよ?」
「いやいや、ノーカンだって! 勇者って言ったら男だろ!?」
 えーと……

「ひょっとして、俺……目的なく召喚されました?」

 ぽりぽり頬をかきながら聞いてみた。
「しゃ、しゃべったぞ!?」
「まさか本当にしゃべるとは」
「おい、誰だよ古本屋でホコリかぶってたからしゃべらないって言ったやつ」
「ばっか、そんなことより明日の夕飯ちゃんとおごれよ?」
「いやいや、ノーカンだって! 勇者って言ったら寡黙だろ!?」
 寡黙は別にしゃべれないわけではないのでは?

「ワ、ワシらが勇者どのを召喚したのは、その……ええと、王に命じられて、ま、魔王? を、倒してもらえないかなー……なんて……思ったんじゃが……」

 お爺ちゃん、目があっちこっち向いてますよ?
「ま、魔王……プフゥー!」
「まさか本当にそれで通すとは」
「おい、誰だよ神官長ならプライドにかけてもうちょっとマシな言い訳思い付くって言ったやつ」
「ばっか、そんなことよりあさっての夕飯ちゃんとおごれよ?」
「いやいや、ノーカンだって! 魔王って言ったら童話だろ!?」
 つまり、いない生き物なんですね。

「……ええと、別に俺はあなたたちを害する気はなくて、ちゃんと男に戻して、元の世界に還してくれれば文句はないんですが」

「え?」
 お爺ちゃん、目がまん丸に。
「……男、じゃと?」
「はあ、俺、一応は男性でした」
 お爺ちゃん、額に汗が。
「ワシが見た限りそんなはずは……いや、しかし、ここの構文が確かによくわからなかったんじゃが……よし、見習い神官! 出席番号の一番若いもの、出るんじゃ!」
「は、はい!」
 お爺ちゃんの一声に、ちっちゃい神官見習いが前に出る。多分、背の順でも一番前になるタイプだ。
「ようし、そこから動くんじゃないぞ。ごにょごにょごにょ……はあっ!」

 ぽん

「うわ、なんですかこれは……って声が高い!?」
 ウェーブ髪の似合う美人さんになっていた。
「な、なんと……!」
「神官長様、これは……すごいことでは!?」

「――面白い! 次!」

「えっ? いや、神官長様? 待っ――」

 ぽん

「うわわわわ!?」
 ストレートロングの巨乳さんになっていた。
「次!」

 ぽん

「うわー」
 シニョンの幼女になっていた。
「次!」

 ぽん

「きゃー」
 ポニテになっていた。 
「次!」

 ぽん

 ぽん

 ぽん

 

 

「王よ。勇者殿をお連れしました」
「神官長よ、大義であった……が、どなたが勇者殿なのだ?」
「え、ええと……」

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