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講談社やら集英社やらのライトノベル作家みみとミミの物書きブログ
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姫「差額は渡したくない?」
商「どうも……その、開き直っているようでして」
姫「法的な問題点は話したの?」
商「半ばからさえぎるようにして、強引に話を切り上げて帰られました」
姫「往生際悪いなー」
商「どうしましょう?」
姫「んー……じゃ、私が行くよー」
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姫「毎日毎日役に立つんだか立たないんだか立ってもうれしくないような勉強ばっかり……私は受験生かっ!?」
商「そうですよ?」
姫「えっ?」
商「マナーに関する資格試験をいくつか……さしあたっては、来月の秘書検定を受けていただこうかと」
姫「姫秘書っ!? 聞いたことない属性だー!」
商「属性……?」
姫「日々に刺激が足りなーい」
商「どういう文句ですか、それは……?」
姫「起きて、変な勉強して、寝る。それだけじゃおなかは膨れないのっ!」
商「姫様はむしろ食べすぎですよ」
姫「ええい、おだまり! 女王様に逆らう気!?」
商「いえ、姫ですよ……」
姫「ごはんがなければ――」
商「ごはんやパンで日々の刺激は足りちゃうんですか?」
姫「んー……おかわりの度合いによる!」
姫「またしても鍋です」
商「……闇色鍋は勘弁してくださいね?」
姫「ご安心を。今回は桜鍋です」
商「馬肉ですか」
姫「いえ、略さずにいうと桜色鍋です」
商「ひいっ、全体的に紅いっ!?」
姫「やや貧血です」
商「うわぁああああ台所がすぷらったにっ!?」
姫「私……この食事が終わったら結婚するんだ……」
商「フラグ立ててないで止血止血止血ー!」
姫「味噌ー」
商「はい?」
姫「塩ー」
商「……調味料?」
姫「とんこつー」
商「ラーメンですか」
姫「カレー粉ー」
商「え?」
姫「これに数種類の野菜と香草を混ぜてよく煮込んだものが、こちらにある鍋です」
商「あの、色が真っ黒なんですが……」
姫「闇色鍋、略して闇鍋です」
商「闇色っ!?」

商「終わりましたか、姫様?」
姫「わたしはどこ、ここはだれー!」
商「……終わらなかったわけですね」
姫「集中力限界ー」
商「では、残りは明日に回しましょう」
姫「うえぇ……まだやるのぉ?」
商「まあ、あと数ヶ国で主要な国は――」
姫「がー! 周辺国なんてまとめて滅んでしまえばいいのにー!」

商「姫様っ!」
姫「……な、何?」
商「……」
姫「どうしたの……?
商「いえ、なんでもありません。とにかく、明日はその続きからです。いいですね?」
姫「は、はーい」

商「しばらくは、基本的なマクロ経済と政治の観点から、周辺国の動向について学んでもらいます」
姫「ううぅ、せめて経済学だけにしてほしい……」
商「ダメです。ちゃんと他のことも学んでもらいます」
姫「経済はマクロ的でもまだ実感できるからいいけど、政治なんて何の意味があるんだかまったくわかんないー」
商「最低限のことだけでいいですから」
姫「なら絞ってよー、日本だけでいいじゃんー」
商「……ダメです。ちゃんと周辺まで頭に入れないと意味がないことは多いのですよ」
姫「ううぅ……」
姫「わわっ」
商「姫様……」
姫「おほほほほ、ちょっとフォークが脱走しあそばさったのよー」
商「姫様、音を立てすぎです。もっと静かにナイフを動かしてください」
姫「そ、そんなこといわれても……むぐぐ」
商「姫様、フォークの背を使うのはイギリス式です。先ほどもいいましたがここはフランス料理店なので、フランス式のマナーで――」
姫「だぁああああああ、もうやってられーん! あと、さっきから姫様姫様姫様姫様うっさいわぁあああああ!」
商「姫様は短気すぎますよぉ……」
姫「フォークとナイフなんて一本ずつあれば十分だー!」
商「あのですねぇ。姫様は、ご自分がどういう存在であるか、もっとよく考え――」
姫「ウェイターさん。おはしちょーだい♪」
商「姫様ぁあああああ!」
姫「おおぉ、高そうなワインが!」
商「姫様、はしたないですよ」
姫「まあまあ、ひめひめいいなさんなってぇ♪」
商「……ともあれ、喜んでいただけたなら幸いです」
姫「うむうむ、余はひぢょーに満足ぢゃ! では、いっただっきまーす♪」
商「姫様、ストップ!」
姫「ん、何?」
商「まず、ここはフランス料理店です」
姫「そだねー」
商「なので、スープは置くから手前へとスプーンを動かすのがキマリです。姫様のように手前から奥へとスプーンを動かすイギリス式のマナーはここでは使いません」
姫「むぐ……そうだっけ?」
商「そうですよぉ。せっかく実地訓練に、とわざわざ来たんですからそのくらいのことは――」
姫「あああ、うん。はいはい、わかってるわかってる! ほら、冷めちゃうから食べよーよ、ね?」
姫「お店の調子はどう?」
商「おかげさまで、なんとかやっていけてます」
姫「そっかー。でも、まだ簿記なんか不慣れじゃない?」
商「この間二級の検定にも受かりました。だいぶできるようになってます」
姫「うんうん。だけど、たまに迷惑なお客様が来て居座ったりして困ったりしない?」
商「そういうお客にはもれなくお帰り願っています。強制的に」
姫「うーんと……じゃあ、えっと……」
商「……姫様」
姫「なーにぃ?」
商「課題、終わりましたか?」
姫「さらばだあけちくん!」
商「ひーめーさーまー!」
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