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講談社やら集英社やらのライトノベル作家みみとミミの物書きブログ
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懐かしいものをもらった。

このままの暮らしでもいいかもしれない。
そう思った。





電話が鳴るまでは。

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姫「……あげる」
商「えっ?」
姫「じゃあね」
商「あ、ちょっ、姫様!?」
姫「……」

姫「で、だ」
商「はい」
姫「ケーキで懐柔ってのもどうかと思うよー……」
商「い、いえ、そういうわけではなくて……」
姫「ご主人の中で、私はどれだけ子供なんですかい」
商「えーと、その……り、理由がありまして!」
姫「……」
商「は、話のきっかけになればいいなぁ、と……」
姫「……ま、いいや」
商「はい」
姫「ケーキに罪はないし、いただくよ」
商「どうぞ召し上がってください」

姫「……ありがと」

姫「あ、ここの居心地が良くてもしかたないんだよね……」
商「姫様」
姫「ううん、なんでもない。大丈夫。好きに扱って、好きに売ってよ。その先で何があっても私は後悔しないから」
商「姫様」
姫「ごめんねー、こんな売りにくい『姫様』で」
商「姫様……」
姫「まあ、邪魔してるってのもあったんだけどねー。あはははは」
商「姫様っ!」
姫「ご主人様、失礼ながらわたくしは自室に下がらせていただきます」
商「……姫様」
姫「私は『姫様』じゃないよ……『姫様』にはなれないよ……」
姫「……」
商「姫様?」
姫「……」
商「姫様、どうかしましたか?」
姫「あ、ごめん……。ちょっとぼーっとしてた」
商「熱はありますか?」
姫「平熱だよー。病気じゃないから」
商「それならいいんですが……」
姫「うん……まあ、ちょっとしたホームシックさね」
商「ホームシックですか」
姫「ああいや、別にここの居心地が悪いって話じゃないよ。ただ、かあさんや兄妹たちは元気かなぁって思っただけ」
商「姫様……」
姫「うん、そうだね。元気なのは知ってる。つい昨日電話をかけさせてもらったばかりだし。そう。うん。わかってる」
商「……」
姫「寒い」
商「台風ですねぇ」
姫「急に気温下がりすぎー」
商「まあ確かに……でも、姫様のその格好はないと思いますよ」
姫「寒いんだもん寒いんだもん!」
商「妖怪、毛布お化け」
姫「ううぅ……さむさむ」
姫「暑い」
商「クーラーをつければいいじゃないですか」
姫「あれは寒い」
商「じゃあ、扇風機」
姫「これはぬるい」
商「どうすればいいんですか?」
姫「わかったら悩まんわー」
姫「あー……ついでに、さ」
商「はい?」
姫「その……」
商「どうかしましたか、『姫様』?」
姫「……」
商「姫様?」
姫「んー、なんでもない」
商「でも……」
姫「気にしなーい気にしなーい」
商「……?」
姫「そういえば、よく稟議降りたね」
商「りんぎ?」
姫「銀行の」
商「ぎんこう?」
姫「え、まさか消費者金融……?」
商「何の話ですか?」
姫「ほら、お店を開くための資金。借りたんでしょ? よく、あんな店作りのプランで貸してもらえたなぁって」
商「借りてませんよ?」
姫「えっ?」
商「お金はもうちょっとだけどうにかなりましたから」
姫「むぅ……しまった……。それならもっとふっかけておけば……」
商「あれ以上むしりとられてたら生活できませんよぉ……」
姫「はっはっは、冗談冗談ー」
姫「はっはっは、大勝大勝ー」
商「あっという間に話がまとまりましたね」
姫「ま、私が出ればこんなもんさー」
商「というか、姫様が現れた瞬間に「げえっ!?」って言いましたよね……?」
姫「私のあまりの可憐さに声をなくしたのだ!」
商「その後、始終震えてましたよね……?」
姫「私のあまりの可愛さに身震いがとめられなかったのだ!」
商「……何をしたんですか?」
姫「今回は何もしてないよー」
商「今回は?」
姫「今回は」
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